昭和ひとけた京育ち No.28 「散髪」
 
No.28 「散髪」

「散髪」

※本作品は、展示会の際、抽選にて来観者の方に贈呈いたしました。

 画像は、掲載新聞からスキャニングしたものです。ご了承ください。

 

も〜いくつ寝〜る〜と〜お正月 お正月には もち食べて〜おなかが痛いと大さわぎ〜 は〜やく 来〜い 来〜い お医者はん〜

 12月も半ばになると、子供たちはお正月を待ちこがれて、そのにぎやかなこと、うるさいこと。

 「何をあほなこと言うたはるの、さあ、お正月やったら頭をきれいにせんと、笑われますえ」

 散髪代だけお年玉をふやしてもらえる約束で、おばあちゃんに頭を押さえられて、じーっとがまんの小1時間。

 昔のバリカンは、手を動かして刈る手動式。毛がひっかかったら、その痛いのなんのって。

 やっと終ると、みんなから「おはつ!」と、くりくりの坊主頭をポンとたたかれて、あとはまた大はしゃぎ。

 年の始めの ためし〜とて〜終〜わりな〜ごやのお〜ばあちゃん〜 松竹ひっくりがえして 大さわぎ〜 お〜 もち食べすぎて のどつ〜めたぁ

(絵と文:木村祥刀)

1994年12月13日 京都新聞 掲載


     

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